モラトリアムでアンニュイな日々

プログラミングにはスレッドという概念がある。

そもそもプログラムというのは人生のようなものである。 何らかの方法で起動され、自らに定められた一連の命令を実行し、 使命を終えると終了する。 生まれて、運命に翻弄され、そして死んでいく人間の写像である。

「スレッド」という言葉の意味は「糸」だ。 プログラミングにおけるスレッドとは、プログラムのひとつの人生だ。

もちろん、スレッドが唯一つの人生を表しているのであれば、 スレッドという概念は不必要だ。 それが、理系だ。 世の中にはマルチスレッドプログラミングというものが存在する。 ひとつのプログラムというコンテキストに複数のスレッドが存在できるのだ。 しかも、非常に便利なことに、最初からある人生も、 後から作られた人生と同等に扱えるのだ。 つまり、最初からあるスレッドを終了しても、すべてのスレッドが終了するまで、 そのプログラムは終了しない。

では、ひとつの人間という実体に複数の人生というのは存在できるのだろうか? その解に限りなく近いものを与えるのがインターネットだ。 ネット上にある、現実とオルタナティブな仮想空間では、 スレッドを作るのと同じくらい簡単に 新たな人生を作ることができる。 人生にやりなおしのきく世界が構築されているのだ。 そして、人々はそれぞれの人生をハンドルで区別する。

ただ、残念なことに、最初からある人生と、 後から作られた人生を同等に扱うことはできない。 最初からある人生を終了させると、 すべての人生が終了してしまうので注意が必要だ。

詩的私的ジャック – 森博嗣

犀川&萌絵シリーズ、第4作詩的私的ジャックです。 よいです。 やはり、最近では森博嗣がいちばんのお気にいり。 でも、たくさん読んでいると、よい話であたりまえのような気分になってくる。 人間って贅沢なもんだ。 密室が出て来たりして、まるでミステリみたいだ。 稔はミュージシャンで歌詞が出てきてストーリーにも関係あるのだが、 こう言うのは好きではない。 ミステリの部分もおもしろいが、犀川と萌絵の関係ももちろんおもしろい。

幻想と困惑

今日のタイトルには意味が無い。 いつものタイトルにも意味がないと思うかもしれないが、そういう意味で言えば、 今日のタイトルには真に意味が無い。

今日も本を読んだ。だめだ。このペースなら本当に今月は30冊読めそうだ。 すでに、現実を紡ぎ出す虚構の糸はその役目を終え、 秩序を無くした安寧は人々の安らぎに 新たなる季節をもたらす。時間はもう自ら前に進もうとはしない。 読書をするということは、現実とは違う世界を築くこと。 人はその小さくて大きな世界の中で、 すべてを想像する(創造はしない)神のような存在となり、 しがらみを忘却する。現在は加速度的に過去へと姿を変え、 アルゴリズムは人の懐古心から 新たなる永住の地に安らぎを用意する。

閑話休題。 大学院の入学願書をもらいに行った。 願書の提出にはまだ早いが、善は急げというのはあながち言葉ばかりでもないだろう。 その中身を見て、あらためて、普段の定期試験とは違う入試なんだと再確認する。 てゆーか、受験料が三万円要るらしい。 いやー、世の中恐ろしい。

笑わない数学者 – 森博嗣

犀川&萌絵シリーズ、第3作の笑わない数学者です。 よいです。 若干はずしてる部分もあるが、基本的には好き。 ただ、部屋が回転するのはどうもも好きではない。 一応は、ミステリであるが、すでに殺人の起こる必然性を感じない。

シアワセノカタチ

今日も本を読んだ。二日連続だ。 すでに、現実と虚構の境界線は曖昧になり、 課題が期日に間に合わないという瑣末な事実は 次元のゆがみに押しつぶされていく。 このペースで行くと今月は30冊本が読めそうだ(うそ)。

今日のい・ち・お・し!! LIBIDOの最新作、「Girl Friends」です。 何が良いかというと、絵が好みでなのです。 せりふの言い回し(セリフ以外に文字は無いが)が、 そこはかとなく良いかもしれません。 LIBIDO特有の激遅テキストは健在です。いらいらするほどです。 3日くらいの旅行で、午前と午後に1回ずつイベントという、めちゃ短いゲームです。 てゆーか、キャラクタがめちゃくちゃLIBIDOです。 個人的には、千鶴が好みです。

完全無欠の名探偵 – 西澤保彦

久しぶりに、西澤保彦の本を読んだ。 解体諸因について、2冊目だ。 普通の名探偵とは違った感じの人物が謎を明かすという話だ。 本人は何もしないのに、触媒のように謎が解けるところがうりらしい。 構成的には、小さなエピソードが組み合わさってひとつの話になっていて、 解体諸因もそんな感じだった。これは作者も後書きで言っている。 はまると、凝るタイプらしい。 基本的には、実は無関係に見えるところにつながりがあって・・・ のような感じで、読ませるのだが、ちょっと複雑過ぎる。 そんなにたくさんの出来事が絡まっているのは、あまりに、不自然だし、 読んでいて混乱すること間違い無し。 あとは主人公の現在と過去の2つの場面が組み合わさっている。 おもしろいが、もうひとおし。

読書の真髄

物語において、もっともたいせつなのは世界観である。 世界観は世界である。 本を読み終わるということは、ひとつの世界が終るのだ。 その世界がすばらしければすばらしいほど、世界が終ったあとの虚脱感は増大する。 そして、何も無くなるのだ。あるのはゆらぎのみ。